007:コーヒーの道具

コーヒーを入れるのは、お抹茶を点てるのに似ている。

コクのあるコーヒーのため、鉄瓶でお湯を沸かし、
湯温を下げぽたぽたコーヒーを落とすため、月兎のポットに移し替え、

自分好みのコーヒーを思い描いて、ぽたぽたと。

ただコーヒーのためだけのとっておきの道具を一つずつ揃えて、
お気に入りの豆を探して、

心地よい時間のために。

完成形は、きっとない。

そんなストイックなコーヒーの時間は
瞑想に似ているななんて思っていたら、
私の好きなマンデリンというコーヒー豆は、
瞑想にいざなってくれる香りなのだとか。

ここ5年以上?毎日つかっているお気に入りは、常滑焼きのカップ。
中部国際空港のお土産屋さんで見かけて買い求めたもの。
飛びかんなのデザインは、飽きることがない。
作家さんがどなただったか、忘れてしまったのだけど、『秋』との刻印がある。

このほかにも、コーヒー用のカップにはどれも持ち手のない湯のみタイプを選んでしまう。