虫愛づる姫君。

昔から、そう、もう小学校4年生のころからずっと、

イモリ  が好きだ。

何故だろう。 わからないのだけど。
変わったもの好きとか、
両生類のあの艶加減が好きとか、
そんなのでは全くないのだけど、

イモリが好き。

ここに引っ越してきて、雨の日にお庭にイモリがいた。
びっくりだった。
もっと涼しいきれいなお水のあるところにいるって思っていたから。
まさか、都会とはいえないけど、こんなとこにいるなんて・・・

とってもうれしかったのだけど、
本当に大好きだから。
だからこそ自分の手元においておくのではなくて、
自然の中であるがままに暮らして欲しくて、
そしてまた私のところに遊びに来て欲しかった。

実は私の家の前の田んぼが住処みたいでした。

2年前、夏の間だけイモリの夫婦と暮らしました。
彼らは赤ちゃんを私の手元に残していきました。
その子は女の子で『イモりん』という名前。(ベタですけど(笑))
もう2年も一緒に暮らしています。

そのイモりんがこの間、前の手をぴったり胴にくっつけて動かなかったのです。
まるで、寒さに凍えてしまったかのように・・・
もうもう、私のおろおろぶりは察していただけるでしょう。

とりあえず、じっと見ると、生きているみたい。
つつくと動こうとします。
餌の冷凍赤虫(解凍済み)を食べようとします。

生きてる!

私、とにかく必死でした。
まだ体長10cmにも満たない彼女の前足をつついて・・・

その時ふと気が付いたんです。
彼女の足に何かがくっついていることを、、、
まるで両手を胴に輪ゴムでくくられたように。

そう、彼女脱皮していたんです。(爆)

上手く脱げなくて、石の陰でじっと耐えていたようで・・・
手伝ってあげました。

めでたしめでたし。

イモリを語りだすと、ダメなんです。
だいたいイモリっていう話題だけで引かれちゃうんだけど、
一人語りだすので、そのうちみんな聞いてくれなくなります。

私のことを認識してくれているかわからないけど、
でもそんなイモりんにいっぱい愛情を注いでいる毎日。

『虫愛づる姫君』
きっと彼女となら話が弾みそうです。